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お気楽CINEMA&BOOK天国♪

金はないけど暇はあるお気楽年金生活者による映画と本の紹介ブログ(ネタバレなし)

🔵レナードの朝/(1990アメリカ)4.2点

 

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ロビン・ウィリアムズが亡くなった。そのときのオバマ大統領の追悼スピーチがとても印象的だった……。

【俳優】

個人的にはそれほど思い入れのある俳優ではなかったが、随分昔に観た「パッチ・アダムス」「グッドウィル・ハンティング」「いまを生きる」などの作品は、今でもあらすじが言えるほど強く記憶に残っている。彼のイメージは、最もアメリカ人らしいアメリカ人。アメリカのヒューマニズムを体現する俳優だったと思う。……合掌。

【ストーリー】

本作は、植物状態の脳炎患者の治療に懸命に取り組む医師(ロビン・ウィリアムズ)と、新薬の投与によって30年振りに昏睡から目覚めた患者(ロバート・デ・ニーロ)の交流を描いた、実話に基づく医療ドラマ。

【感想・レビュー】

なにはさておき、デ・ニーロ(若い!)の演技が圧倒的で、今更ながら凄い役者だと思う。ロビン・ウィリアムズもいつもどおりの安定した演技でデ・ニーロの力演をガッチリと受け止めている。この二人がスクリーンに現れると画が落ち着き、安心して観ていられるから不思議だ。まあ、それが大スターの大スターたる所以なのだろう。

内容的には、いろいろ考えさせられる映画だ。薬の力で長い昏睡状態から解放され、生きる歓びを味わった矢先に、今度は薬の限界でまた元の昏睡状態に戻されてしまう患者の恐怖と絶望はいかばかりだろうか。想像を絶するものがある。眠ったままの方がまだましだったのではないか。たいした臨床実験もせず(多くの患者に)新薬を投与した医師の判断は正しかったのか。観客が、医療とは何か、生とは何か、幸せとは何かを真剣に自問する瞬間だ。……それでもこの患者は人間としての誇りをかけて最後の行動を示す。そこからのクライマックスは、人の強さと美しさを見せられて、思わずホロリとさせられる。これからこの映画を観る人は、どうぞハンカチ、ティシュをお忘れなく。

本作は、魂の死(植物状態)を通して、生の歓びや人間の尊厳を謳った映画。ハリウッド(アメリカ)の良心が垣間見える真面目な秀作だと思う。