お気楽CINEMA&BOOK天国♪

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金はないけど暇はあるお気楽年金生活者による映画と本の紹介ブログ

🔴本「雪冤」/大門剛明(角川文庫)感想*人はどこまで自己犠牲ができるのか?いろいろ考えさせられるミステリー*レビュー3.9点

雪冤 (角川文庫) 【社会派小説としてはよく出来た小説】 第29回横溝正史ミステリ大賞受賞作。 死刑制度と冤罪という重いテーマに正面から取り組んだ社会派ミステリー。 作者の想いが籠もった力作です。ただその想いが強すぎるためか、ストーリーが膨らみすぎ…

🔵映画「極北のナヌーク」/(1922アメリカ)感想*勝手に世界映画遺産に認定!100年前のイヌイットの暮らし*レビュー4.4点

極北のナヌーク(極北の怪異) ロバート・フラハティ [Blu-ray] 【日本人とそっくりなイヌイット】 イヌイット(エスキモーの最大部族)って見た目が日本人とそっくりですね(穏やかそうなイメージも)。人種は同じモンゴロイドとか。それだけに余計ナヌーク一…

🔴本「隣の女」/向田邦子(新潮文庫)感想*酸いも甘いも噛み分けた、いぶし銀のような短編集*レビュー3.7点

新装版 隣りの女 (文春文庫) 【女性の本質を突いたほろ苦い小説】 うーん、渋いですね。“酸いも甘いもの噛み分けた”という表現がピッタリの、いぶし銀のような短編集だと思います。 この小説、女性の描き方がエグいです。そこに一番感心します。……好みかどう…

🔵映画「ヤングガン」/(1988アメリカ)感想*逃げて生き延びるか、戦って死ぬか?6人のアウトローの無軌道な青春*レビュー3.9点

ヤングガン [Blu-ray] 【イケメン6人が結集したアウトロー映画】 Congratulation!!昨日は、羽生、宇野の両選手と藤井六段の大活躍が見られて気分の良い1日でした。結果の素晴らしさはもちろんのこと、それ以上に感動したのは、彼らの礼儀正しく謙虚なコ…

🔴本「夏の祈りは」/須賀しのぶ(新潮文庫)感想*深いところを突いた、考えさせられる野球小説*レビュー4.1点

夏の祈りは (新潮文庫) 【生真面目さがウリの野球小説】 「本の雑誌が選ぶ2017年度文庫ベストテン」1位、「オリジナル文庫大賞」大賞の2冠に輝く、高校野球をテーマにした青春小説。 賞に相応しい作品かどうかは別として(選考基準がよく分からない)、野…

🔵映画「コードネームU.N.C.L.E.」/(2015アメリカ)感想*60年代のレトロ感になんかほっこりしてしまうスパイ映画*レビュー4.1点

コードネームU.N.C.L.E. [Blu-ray] 【アナログ時代のスパイ映画の再現】 懐かしい!中学生の頃、TVシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』は欠かさず観てました。内容は全く憶えていませんが、なぜかロバート・ヴォーンとデヴィッド・マッカラムの名前だけは今で…

🔴本「透明カメレオン」/道尾秀介(角川文庫)感想*うーん。イマイチ乗れない感涙⁉小説*レビュー3.7点

透明カメレオン (角川文庫) 【ちょっと苦手なタイプの主人公】 確か、数年前「王様のブランチ」で特集が組まれた作品だったような……。ちょっと苦手意識のある道尾作品ですが、ブランチ推薦ということで読んでみました。 結果は……「フツーかな」という印象。“…

🔵映画「バーフバリ〜伝説誕生」(2016インド)感想*伝説あり、バトルあり、ロマンスありのスペクタクル巨編*レビュー3.9点

バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray] 【スクリーンで観たい大型活劇】 久々のインド映画、それも『マッキー』のS.S.ラージャマウリ監督作品と聞いて、即Blu-rayゲット! この映画、前・後編の二部作で、この『伝説誕生』はちょうどいいトコで終わっています。アチ…

🔴本「宇喜多の捨て嫁」/木下昌輝(文春文庫)感想*歴史小説の新たな扉を開く大型新人のデビュー*レビュー4.3点

宇喜多の捨て嫁 (文春文庫) 【乱世の人間を描き切った力作】 これは力作。これだけ重厚感のある歴史小説は久し振りです。この作家、これがデビュー作とか。まだまだいろんな所にいろんな才能が潜んでいるものですね。 ちなみにこの作品、『サラバ!』を抑え…

🔵映画「ドリーム」/(2016アメリカ)感想*“ガラスの天井”を破った女性たちの感動の実話*レビュー4.3点

ドリーム 2枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray] 【“女性の壁”の先にある“非白人”の壁】 トイレも水飲み場も図書館も、白人用と非白人用に分けられていた時代、自らの手で新しい扉を開いていった黒人女性たちのトゥルーストーリー。 当時、世界最先端の科学技術を…

🔴本「かがみの孤城」/辻村深月(ポプラ社)*2018本屋大賞ノミネート作品その6*レビュー4.5点

かがみの孤城 【今年№1⁉堂々のイチオシ小説】 2018本屋大賞ノミネート作のうち6作を読んでみました。……で、私が書店員だったら、間違いなくこの『かがみの孤城』に一票を投じます。あと4作残してはいますが、“もうこれで決まり、これにしましょうよ”とい…

🔵映画「マグニフィセント・セブン7」/(2016アメリカ)感想*ちょっと不完全燃焼の21世紀版『七人の侍』*レビュー3.7点

マグニフィセント・セブン [SPE BEST] [Blu-ray] 【キャスティングは豪華なのに……】 この作品、『七人の侍』のリメイク(『荒野の七人』)のリメイクといったところでしょうか。志村喬→ユル・ブリンナー→デンゼル・ワシントンという系譜はまあまあかなと思い…

🔴本「キラキラ共和国」/小川糸(幻冬舎)*2018本屋大賞ノミネート作品その5*感想&レビュー4.2点

キラキラ共和国 【幸せになれる秘密のおまじない“キラキラ”】 前作「ツバキ文具店」を読んでいないので、多少分からないところはあるのですが(なんで“パンティー”さん?バーバラ婦人は日本人?美雪さんはどんな事件に巻き込まれたの?などなど)、まあ、分…

🔵映画「バーレスク」/(2010アメリカ)感想*アメリカン・カルチャーの底力を痛感する映画*レビュー4.1点

バーレスク [SPE BEST] [Blu-ray] 【ザッツ・エンターテイメント!ザッツ・アメリカ!】 歌ありダンスありロマンスありの楽しい(ミュージカル)映画。クリスティーナ・アギレラが歌って踊るバーレスク・ラウンジのゴージャスなショーが最大の見どころです。…

🔴本「屍人荘の殺人」/今村昌弘(東京創元社)*2018本屋大賞ノミネート作品その4*感想&レビュー4.3点

屍人荘の殺人 【噂に違わぬ面白さ!前代未聞のミステリー】 なんちゅう奇抜な設定でしょう。ここまでブッ飛んだ小説は久し振り。とにかく、キャラよし、アイデア(トリック)よし、プロットよしで、とことん楽しめるミステリーです。 この作家、これがデビュ…

🔵映画「やさしい本泥棒」/(2013アメリカ,ドイツ)感想*人間の醜さと美しさが深く心に刺さる映画*レビュー4.3点

やさしい本泥棒 [Blu-ray] 【これが劇場未公開?】 こんな良質の映画が劇場未公開だったなんて⁉ちょっとびっくりです。公開されなかった経緯は承知していませんが、見る目がないというか、もったいないというか、それが少々残念です(それでもDVD化はされた…

🔴本「たゆたえども沈まず」/原田マハ(幻冬舎)*2018本屋大賞ノミネート作品その3*感想&レビュー4.1点

たゆたえども沈まず 【天才画家の内面に肉薄した力作】 開高健が愛した名句『漂えど沈まず』は彼自身のオリジナルかと思っていましたが、語源はパリ市の紋章に刻まれたラテン語だったんですね(Fluctuat nec mergitur……セーヌの荒れ狂う波の中にあっても、舟…

🔵映画「ユージュアル・サスペクツ」/(1995アメリカ)〜一番のワルは誰?凝りに凝った騙しのテクニック〜感想&レビュー4.0点

ユージュアル・サスペクツ [Blu-ray] 【終わってみれば目から鱗】 「ユージュアル・サスペクツ」とは、「日常的な(あるいは、常連の)容疑者たち」という意味だそうです。なるほど、登場人物は皆、札付のワル。でも、一番のワルは誰?というのがこの映画の…

🔴本「百貨の魔法」/村山早紀(ポプラ社)*2018本屋大賞ノミネート作品その2*感想&レビュー4.3点

百貨の魔法 【人の善意が紡ぎ出す魔法の物語】 地域の歴史ある百貨店……たぶんどの都市にもそんな百貨店があるんだろうと思います。この小説を読んで、親に連れられて初めて百貨店に行った日のことを思い出しました(半世紀以上も前のことなのに、レストラン…

🔵映画「帰ってきたヒトラー」感想*モラルの限界スレスレをゆくヤバい映画*(2015ドイツ)レビュー4.2点

帰ってきたヒトラー [Blu-ray] 【コメディの皮を被ったシリアスな社会派映画】 ヒトラーをコメディにするなんて、なかなかできない荒業です(チャップリンの『独裁者/1940アメリカ』は、ホロコーストが本格化する前の映画です)。同名の原作小説がヒットし…

🔴本「崩れる脳を抱きしめて」/知念実希人(実業之日本社)〜2018本屋大賞ノミネート作品その1〜感想&レビュー4.3点

崩れる脳を抱きしめて 【純度の高い恋愛ミステリー】 2018年本屋大賞ノミネートの10作品が店頭に並んでいたので、数冊仕入れてまいりました。どれも結構分厚いので、1日1冊というわけにはいかないだろうと思いますが、頑張って読破して、できるだけ記憶が…

🔵映画「幸せはパリで」〜たまには一息ついて映画でもいかがでしょう〜(1969アメリカ)感想&レビュー4.1点

幸せはパリで [DVD] 【夢見る大人のためのお伽噺】 50年代のアイコンがオードリー・ヘップバーンなら、60年代のアイコンはカトリーヌ・ドヌーヴ。『ローマの休日』のヘプバーンと『シェルブールの雨傘』のドヌーヴの眩いばかりの美しさは、映画遺産級と言っ…

🔴本「残業税」/小前亮(光文社文庫)〜リアルなシミレーションのお仕事小説〜レビュー4.0点

残業税 (光文社文庫) 【リアルで真面目なお仕事小説】 国あるところ税あり、税あるところ脱税あり……これは神代の昔からの鉄則のようです。この小説は、誰もありがたいと思わない“税”と、その“税”の徴収に使命感を燃やす税務署職員にまつわるお話です。 同じ…

🔵映画「ブルックリン」感想*若い女性の究極の選択*(2015アイルランド,イギリス,カナダ)レビュー3.8点

ブルックリン [Blu-ray] 【若い女性の究極の選択】 美しい映像と魅力的な女優、この二つが揃えば恋愛映画は成立する、という見本のような映画です。これは女優シアーシャ・ローナンによる女性のための映画。男性の理解は得られなくても、女性の共感は得られ…

🔴本「たまうら〜玉占〜」感想*幸せに生きるための秘訣を教えてくれる*星乃あかり(小学館文庫)レビュー3.5点

たまうら: 玉占 (小学館文庫) 【幸せに生きるための秘訣】 分かりやすい文章で内容もライト、気楽な気分でサクサク読めるエンタメ時代小説(ジャンル的にはファンタジーでしょうか)。 この小説のターゲットはたぶん若年層だろうと思いますが、これを幸せに…

🔵映画「アフター・ウェディング」感想*静かで深くて繊細で日本人の感性にしっくりくる*(2006デンマーク)レビュー4.3点

アフター・ウェディング スペシャル・エディション [DVD] 【日本人的感性を感じるデンマーク映画】 やっぱりデンマーク映画はいいですね。『バベットの晩餐会』や『ミフネ』と同じく、この映画も、静かで深くて繊細で、なんとなく日本人の感性にしっくりくる…

🔴本「影踏み鬼」感想*人間の業の深さを思い知らされる、ホラーに限りなく近い時代ミステリー*翔田寛(双葉文庫)レビュー4.2点

新装版 影踏み鬼 (双葉文庫) 【鮮やかなどんでん返し】 切れ味鋭い文体、緻密な構成、意表を突く結末、どれをとってもハイレベルな、乱歩賞作家による表題作外4篇を収録した短編集。 人間の業の深さを思い知らされる、ホラーに限りなく近い時代ミステリーで…

🔵映画「西洋鏡」感想*映画館という空間の雰囲気が好きという人にはオススメ*(2000アメリカ,中国)レビュー4.2点

西洋鏡 [DVD] 【映画館で観てみたい映画】 まだ中国が辮髪と纏足の時代だった頃、中国で初めて映画を作った青年リウの物語。 この映画、中国版『ニュー・シネマ・パラダイス』というふれこみですが、確かにリウの無垢の映画愛は、トトやアルフレードと相通じ…

🔴本「木洩れ日に泳ぐ魚」感想*男のズルさと女のしたたかさ*恩田陸(文春文庫)レビュー3.7点

木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫) 【男のズルさと女のしたたかさ】 主な登場人物は2人だけ。物語は、章ごとに男の視点と女の視点が入れ替わる形で進行します。 終始漂う不穏な空気に息苦しさを感じ、早く解放感を味わいたい一心でついつい頁を捲る手が早くなる…

🔵映画「オー!ゴッド」感想*信じる者は救われる*(1977アメリカ)レビュー4.2点

オー! ゴッド [DVD] 【信じる者は救われる】 古き良き時代の名残りを留める70年代のアメリカ(人)の宗教観を軽妙に描いた作品。荒唐無稽なストーリーながら、切り口がユニークで、語り口もユーモラスなので、宗教に全く関心がない人でも十分楽しめる映画か…